
チャチャ丸です。チャチャ丸はANAの陸マイラーやってます。けれど最近のANAの改悪ぶり、顧客を完全に無視した利益優先のやり方に我慢がなりません。今までコツコツとマイルを貯めて旅行に行くのだけが楽しみでしたが、その楽しみも奪われそうな今の状態を危惧しています。ANAは弱小マイラーを完全に切り捨てようとしています。貧乏人には用はないと言わんばかりに。
はじめに:ANAに何が起きているのか
ANA(全日本空輸)は日本を代表するフルサービス航空会社として、長年にわたりビジネスマンからファミリー層まで幅広い顧客に愛されてきました。特にマイレージサービスは「旅行をお得にする手段」として人気で、ANAカードやANAマイレージクラブ会員は日本国内で圧倒的なシェアを誇ってきました。
しかし、コロナ禍で経営が悪化したANAは収益回復を急ぐあまり、次々とサービスを改定。その多くが「改悪」と受け止められ、長年ANAを支持してきた顧客からも厳しい声が上がっています。特にANAマイル制度の改定、ANAポケットProの広告過多、チャレンジ条件の改悪は象徴的です。
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ANAマイル制度の改悪|特典航空券はなぜ取れなくなったのか
特典航空券必要マイル数の激増
ANAマイル制度の改悪でまず顕著なのは、特典航空券に必要なマイル数の増加です。欧米路線のビジネスクラス往復はかつて60,000〜70,000マイルで予約可能でしたが、近年では80,000〜100,000マイル以上必要になるケースが増えています。
さらにピーク時の必要マイル数引き上げにより、ゴールデンウィークや夏休み、年末年始など、実際に使いたい時期に特典航空券を取ろうとすると以前の2倍以上のマイルが必要になることも珍しくありません。
有効期限と実質価値の低下
ANAマイル自体の有効期限は3年と以前から変わっていないものの、必要マイル数の増加によって「3年で貯められるマイルでは目標に届かない」という状況に陥るユーザーが増えました。これは実質的にマイルの価値が下がったことを意味します。
提携航空会社特典の制限
ANAマイルの大きな魅力は、スターアライアンス加盟航空会社の特典航空券に交換できる点でした。特にシンガポール航空やタイ国際航空のビジネスクラスは人気でしたが、近年は提携便の特典枠が縮小され、実質的に利用が困難になっています。
特典航空券の空席状況が改悪
かつては数カ月前に計画すれば特典航空券を取りやすかったのですが、今では一般発売開始と同時に即完売というケースも増加。ANAマイルを大量に保有していても「予約できない」という状況が常態化しています。
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ANA SKYコインの交換レート改悪|マイルの出口戦略が塞がれる
ANAマイルの使い道として、航空券を買えなくても「SKYコイン」に交換して航空券代に充当する方法が人気でした。特にプレミアム会員は1.6倍〜1.7倍のレートでSKYコインに変えられ、実質的にマイルの価値を高められました。
しかしANAはレートを改定し、最大でも1.5倍程度に縮小。この変更により、SKYコイン戦略のうまみは激減し、マイルの利用価値がさらに低下しています。
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ANAポケットProの概要と期待された役割
ANAポケットProはスマートフォンアプリを活用し、日常の歩数や移動でチャレンジを達成することでマイルやANA SKYコインなどのポイントを稼げる月額課金型サービス。
サービス開始当初は以下のようなメリットが期待されていました:
• 歩くだけでマイルが貯まる
• ユーザーの健康促進
• 楽しく続けられるチャレンジ要素
• ANAカード以外でANAと接点を持たない層への新しい入り口
当初はSNSでも「1日1万歩達成で30マイルもらえた!」「月5000マイル以上貯まった」と好評でした。
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ANAポケットProにおける改悪の実態
広告過多でチャレンジ意欲が削がれる

現在最も問題視されているのは、ANAポケットPro有料会員にまで強制される広告視聴。
• 1チャレンジごとに長尺広告が表示
• 連続でチャレンジを行うと合計数分も広告を見る羽目になる
• 有料会員の「有料特典」なのに無料ゲームアプリ以上に広告が多い
「有料で広告を見させられるのは理解できない」「ANAは顧客を大切にしていない」とSNSで怒りの声が多数上がっています。
チャレンジ条件の理不尽な難化
ANAポケットProはサービス開始から条件を頻繁に改定し続けており、改悪の度合いは顕著です。
例:
• 開始当初:1日1万歩でクリア
• 改悪後:平日連続3日1万歩+休日も1万歩など「長期間連続」の達成が必要に
• 「決められた時間帯に歩く」など生活リズムに合わない条件の増加
特に社会人や子育て世代には不可能に近い条件が増え、脱落者が続出しています。
還元率が著しく低下
ANAポケットPro開始初期は月に3000〜5000マイルを稼ぐ人もいましたが、現在は条件難化・チャレンジ報酬減少・広告表示増加が重なり、月500〜1000マイル程度が限界。
「有料会費を払っているのに、チャレンジ達成の労力を考えると割に合わない」と判断する人が急増中です。
ANAが利益優先にシフトした背景とその影響
コロナ禍での巨額赤字とANAの経営危機
ANAは2020年から2021年にかけて、新型コロナの影響で海外渡航需要が激減し、航空業界全体が大打撃を受けました。ANAも過去最大規模の赤字を計上し、数千人規模の早期退職者募集や大幅な減便を余儀なくされました。
利益回復に向けた方針転換
経営再建の過程でANAは「コストカット」と「収益強化」を経営の最重要課題に据え、結果として顧客サービスの改悪が相次ぎました。
• 特典航空券のマイル数引き上げ
• 座席指定料の新設や値上げ
• ANA SKYコイン交換レートの引き下げ
• ANAポケットProでの広告収益化
これらは短期的な利益改善には寄与しますが、長期的には「ANA=おもてなし」というブランドイメージの失墜を招いています。
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ANAマイル改悪で顕著になった顧客軽視の姿勢
マイレージプログラムは顧客ロイヤルティの要
マイレージプログラムは、航空会社にとって単なるポイントサービスではなく、「将来もこの航空会社を選び続けてもらうための仕組み」です。特典旅行やアップグレードを期待して貯めている顧客にとって、制度変更は信頼問題に直結します。
ANAはロイヤルユーザーを切り捨てた
SNSやマイレージ系ブログでも「長年ANAマイルを貯めてきたのに、特典航空券が取れず計画が崩れた」という声が多数上がっています。特典の取得難易度が上がったことで、ANAを支えてきたリピーターがJALや外資系航空会社に移る流れが加速しています。
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SNSにあふれる不満の声
Twitterや掲示板での反応
• 「有料会員なのに広告ばかりでやる気失せた」
• 「マイルを貯めても使えないなら意味がない」
• 「ANAは利益しか考えてない。おもてなしはどこにいった?」
こうした声は特にANAのファンだった人ほど強く、裏切られた感情が色濃く出ています。SNSは情報の拡散力が強いため、評判悪化がさらに加速する悪循環に陥っています。
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マイレージ制度改悪の実態をデータで解説
必要マイル数の推移
2018年:成田-ロンドン往復ビジネスクラス:55,000マイル
2020年:65,000マイル
2023年:85,000〜100,000マイル
このように、コロナ前と比べて1.5〜2倍近く必要マイル数が増えている路線が多数あります。
特典航空券の枠
公式には公表されませんが、SNSや特典予約を利用する上級会員の体感では「1便あたり2席程度→1席以下に縮小」という声もあり、予約競争が熾烈になっています。
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ANAポケットProは「健康アプリ」から「広告視聴アプリ」へ変貌
有料サービスで広告収益を最優先
ANAポケットProは「有料で健康管理・移動を楽しみながらマイルを貯める」というコンセプトでした。しかし広告表示回数が激増した結果、実態として「有料会員からも広告収益を最大化するアプリ」に変質しています。
健康促進機能は形骸化
当初は「健康促進」という社会貢献的な側面も前面に押し出していましたが、現在はチャレンジ条件が厳しすぎて続けられない人が多く、健康効果が期待できる仕組みは崩壊しています。
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他社比較:ANAとJALの違い
JALは顧客維持を優先
JALはANAと同じくコロナで大幅赤字を計上しましたが、マイル制度の大規模改悪は避け、上級会員制度も維持。JALカード会員やJMB会員の解約を防ぐことを優先し、顧客ロイヤルティ維持に注力しています。
LCCは「価格優先」と明示
ピーチ、ジェットスターなどLCC各社は「安さ最優先」と明確に謳っているため、サービスが簡素でも顧客が納得して利用しています。一方、ANAは「高品質」を掲げながらサービス改悪を進めた結果、「高いのにサービスが低下」という矛盾を抱えています。
ANAの改悪がもたらす長期的リスク
プレミアム会員の流出
ANAの上級会員である「ダイヤモンド」「プラチナ」ステータスは、毎年多額の航空券購入や搭乗回数が必要です。こうした上客は航空会社にとって極めて重要な存在ですが、ANAの改悪続きで「特典も取れないし、サービスも改悪された」という理由でJALへ移行する動きが加速しています。
上級会員は航空券単価も高く、旅行や出張の頻度も多いため、一度流出すると損失は大きく、ANAにとって深刻な痛手です。
ANAカード収益の減少リスク
ANAマイルを貯める手段として、ANAカードを利用して決済する人は多く、ANAにとっては大きな収益源です。しかし「マイルの使い道がないならANAカードを使う意味がない」として、他社カードへ切り替えるユーザーも増加。カード利用額の減少はANAに安定的なキャッシュをもたらしていた手数料収入の低下を招きます。
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ANAの現在の経営戦略を読み解く
座席指定料や追加手数料の導入
ANAはこれまで座席指定を無料で提供してきましたが、最近は普通席でも座席指定に追加料金を取るケースが増えています。これによりANAは低コスト航空会社(LCC)的な利益構造に近づけようとしていますが、フルサービスキャリアとしての魅力は確実に低下しています。
サービスコストを抑えて利益を確保
機内サービスも短距離路線を中心に簡素化が進み、食事や飲み物の提供頻度が減少。座席周辺設備もメンテナンス周期を延ばすなど、目に見えにくい部分でもコスト削減が徹底されています。顧客目線から見れば「快適性の低下」ですが、ANA側は「利益確保」を最優先しています。
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改悪を続けるANAと「サービスで選ばれる時代」のギャップ
コモディティ化する航空券
インターネットの普及により航空券の価格比較が容易になり、どの航空会社でも目的地までの移動は「ほぼ同じ」と見なされやすい時代になりました。価格や利便性だけでなく「サービス」が決め手となる時代に、ANAの改悪はサービスでの差別化を放棄する行為に等しいと言えます。
海外キャリアとの差
カタール航空やシンガポール航空など、海外フルサービスキャリアはコロナ禍からの回復過程でもサービス品質を維持・強化し、マイレージ制度の改悪を避けました。結果として「日本発の旅行でもANAより海外キャリアを使う」という層が一定数出始めています。
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顧客は「おもてなし」を期待している
日本人が求めるANAらしさ
多くの日本人は「ANA=安心・おもてなし」というブランドイメージを長年信頼してきました。空港のカウンターや機内での丁寧な接客、予約時のストレスの少なさなど、ANAは細部で差をつけていました。
しかし現在は「サービス低下」「マイル制度改悪」「チャレンジ制度の厳格化」という負の要素ばかりが目立ち、ANAブランドは失望を生んでいます。
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SNSやブログで語られる「ANA離れ」
SNSでの実例
「10年かけてANAマイルを貯めてハワイ旅行に行こうと思っていたのに、改悪でマイルが足りなくなった」
「ANAポケットProは有料なのに広告まみれ。ストレスでしかない」
「ANA好きだったけど、最近はJALの方がずっとサービスいい」
こうした実体験ベースの投稿は説得力があり、SNSで拡散されると新規利用者がANAを避ける要因になります。
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改悪を続けるANAに求められる方向転換
顧客目線の復活
ANAは利益回復を最優先してきましたが、今後も同じ路線を突き進めばブランドイメージの低下は避けられません。長年ANAを支えてきた顧客の信頼を回復するには、以下のような取り組みが必要です:
• マイル制度を顧客が貯めやすく、使いやすい形に戻す
• ANAポケットProのチャレンジ難易度と広告量を見直す
• 利益追求とサービス品質のバランスを取り直す
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まとめ:ANAは「利益至上主義」からの脱却を
ANAはかつて「おもてなし日本一の航空会社」として信頼されてきました。しかし現在は「利益至上主義」の色合いが強く、マイレージ改悪・広告過多・サービス低下により多くのロイヤルユーザーを失っています。
ANAが今後も日本を代表するフルサービスキャリアであり続けるには、利益優先の経営から顧客目線を取り戻すことが急務です。ANAにかつての輝きが戻る日は来るのでしょうか──それはANA自身が顧客をどれだけ大切にできるかにかかっています。

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